以前に、収入保障保険と所得補償保険(就業不能保険)の違いについて簡単な紹介記事をあげましたが、今回はその中でもお伝えした『収入保障保険に特約を付けることで、所得補償も準備できる』その内容をもう少し具体的にご紹介していきます。
本来なら、支払い事由、備える目的で保険種類が違います。
ただ、最近の収入保障保険は、特約を付けることで就業不能保険に近しい保障を準備できるものも増えてます!
どちらの保障内容も気になっている、できれば両方1本で準備したい、という方は、ぜひご確認のうえ、参考にしていただければと思います。
★前回の記事はコチラ⇒『収入?所得?間違えやすい2つを比較』
収入保障保険の特約で準備する、キホン
収入保障保険の特約で『就業不能状態』の保障を準備したい場合は、いくつか注意して確認いただきたい点があります。
簡単にではありますが1つずつご紹介をしていきます。
収入保障保険ならどれでもOK?
就業不能状態になった際の保障が準備できる特約はすべての収入保障保険についているというわけではありません。
保険会社・保険商品によって、当然ながら特約のラインナップは違います。
なので、所定の病気での就業不能状態に対しても特約で準備したいと考えている場合は、まず特約が選べる保険商品を探しましょう。
また保険商品の中には、特約ではなく、基本の保障自体に就業不能状態の保障が含まれている場合もあります。
全体の内容に目を通して確認いただければと思います。
特約はどれでも一緒?
特約が選べるかどうか調べた結果、付加できる商品があった場合はその条件・内容をチェックしましょう。
保険会社によって内容は違うので、検討時にはしっかり確認・比較する事が大事になってきます。
せっかくですから、支払い条件はどうか、保障期間はどうか、特約の保険料は予算に合うか等、しっかり選びたい所。
要望に合うか合わないかはご自身での判断にはなりますが、参考までに私が思う比較ポイントに関して4点ほどご紹介します。
比較するポイント4点
どこを比較検討すればいいのかというと、個人的に見ていただきたいポイントはコチラ。
①対象になる“就業不能状態の理由”
②対象となる“条件”
③保障される“期間”
④保障される“額”
このポイントについて、1つずつ紹介していきます。
①対象になる“就業不能状態の理由”
保険商品によって、どういった理由で就業不能状態になった時に保障されるのか・・・というのは変わってきます。
比較的対象として設定されている病気としては、下記3つの病気です。
・がん(悪性新生物)
・急性心筋梗塞
・脳卒中
冒頭に書いたように、何の病気でもケガでも、仕事ができなくなったら保障されるわけではないので注意をしましょう。
また病名も指定されているので、心臓の病気だから、脳の病気だから、とすべてが対象になるわけではありませんので注意が必要です。
詳細は保険会社によって変わってきます。
※あくまで見たところ比較的対象になっている病気のラインナップであり、すべての収入保障保険の特約がこの病気の範囲というわけではないので、目星をつけている保険があるならその商品のパンフレットを確認してみましょう。
②対象となる“条件”
次に見ていただきたい点としては、対象となる“就業不能の理由”同じ保険だったとしても、支払われる条件は保険によって違う場合があるところです。
対象となる病名が同じでも、その病気で○日以上労働の制限を必要とした場合、という日数の条件が違ったり、所定の手術を受けることが条件になっている等、ここは保険商品別の個性が出てきます。
当然ですが、条件になっている日数が少ない方が受け取れる可能性でいえば高くなるでしょうし、逆に手術が条件になっていれば入院日数関係なく受け取れる可能性も出てくるので判断が分かれてきます。
ここはぜひともしっかり確認をしていただきたいところです。
③保障される“期間”
保障される期間も、商品によって異なります。自分にとって求めているものになっているのかという判断は非常に大切になってきます。
保障される期間が短ければその期間しか受け取れないという不安はあるかもしれませんが、特約の保険料はその分抑えられます。
逆に、保障される期間が長ければその分安心ではありますが、特約の保険料は高くなります。
どちらを選ぶべきか、というのは自分の目的を明確にすることが大事です。
④受け取れる“額”
これもしっかり注意してみておきましょう。
年金月額と同一の保障額なのか、別に設定できるかなど保険商品によって違いがあります。
実際仕事ができない場合にはどのくらい準備したらいいのか、という所を考えて、同じ額がいいのか別の額にした方がいいのかを考えましょう。
病気・ケガが原因で長期間仕事ができない場合、会社員であれば健康保険から傷病手当を受けることができますから、そこによっても準備しなければならない金額は変わってくるはず。
また自営業であれば傷病手当はありませんから、会社員よりは設定する額を多く見なければならない可能性が高くなります。
それとは別に医療保険に加入していれば、まとまった給付金を受け取れているという場合もあります。
自分のケースではどのくらいかを想定して検討することが必要です!
まとめ:総合判断が不可欠
今回は特約で準備する『就業不能保障』について確認と簡単なポイントの紹介でした。
個人的なポイントは今ご紹介した通り4点あり、内容も様々ありますので、自分にとってどれがいいのか?どれを優先すべきなのか?というのをしっかり確認していただければと思います。
ただ、自分で考えるのも判断材料が少ない場合は悩むところも多いもの。
「傷病手当を加味したいがどう考えたらいいだろう」「自分の希望といわれても、そこを明確にするための判断基準が欲しい」等、商品以外の事も関係してくるところはなおさらです。
一人では判断が難しいときは・・・
もし、わからないことが出てきたときには検討の手段として保険のプロに相談してみるのも一つの手です。
客観的な視点からのアドバイスは、もしかしたら一人では見えてこなかったところに気づかせてくれるかもしれません。
結果、医療保険に十分に加入している方だったら医療保険の給付金で十分、収入保障保険に特約は不要、なんていうアドバイスになる可能性も十分にあり得ます。
毎月お金を支払う保険ですから、ぜひ納得のいく保険選びができるよう、十分なご検討をいただければと思います。